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子会社等の情報 子会社等における債務免除等の金融支援

開示義務

 上場会社は、子会社等において「債権者による債務の免除若しくは返済期限の延長(債務の免除に準ずると当取引所が認めるものに限る。)又は第三者による債務の引受け若しくは弁済」が生じ、かつ、当該内容が以下STEP1)に掲げる基準のいずれかに該当する場合(該当しないことが明らかでない場合を含む。)は、直ちにその内容を開示することが義務付けられています。

開示実務ステップ
  •  

    基準

    いつの(時点)

    比較対象

    いつの(時点)

    a

    債務の総額

    10%

    直前連結会計年度の末日

    債務免除等の金融支援の額(返済期限の延長にあっては当該債務の額)

    b

    連結経常利益(*)

    30%

    直前連結会計年度

    債務免除等の金融支援による連結経常利益の増加見込額

    c

    親会社株主に帰属する当期純利益(*)

    30%

    直前連結会計年度

    債務免除等の金融支援による親会社株主に帰属する当期純利益の増加見込額


    (*)ただし、直前連結会計年度の連結経常利益が直前連結会計年度の連結売上高の2%に満たない場合又は直前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が直前連結会計年度の連結売上高の1%に満たない場合は、利益が少額の場合の開示基準の特例があります。当該特例の詳細は、「【利益が少額の場合の開示基準の特例について】」を参照してください。


    ※ IFRS任意適用会社については、「親会社株主に帰属する当期純利益」を「親会社の所有者に帰属する当期利益」と読み替えてください。また、「連結経常利益」に係る基準は適用しません。

    【上場規程第403条第2号j、施行規則第404条第7号】


    (注1)「債務の総額」とは、貸借対照表上の負債勘定から各種引当金を控除したものであり、通常、保証債務等の偶発債務は含まれません(東京弁護士会会社法部・編「インサイダー取引規制ガイドライン」商事法務研究会、1989年6月28日、243頁)。

    (注2)この事実の発生による影響の見込額と他の要因により生じる影響額とを合算すると、業績に大きな影響が出ない場合でも、この事実の発生による影響の見込額自体が基準に該当するときは、開示が必要となります。

  • 〔開示に関する注意事項〕

    ① 開示を行う際には、本項目の内容と併せて「適時開示に関する実務要領」も確認してください。


    ② 「子会社等における債務免除等の金融支援」に併せて他の項目(例えば、「子会社等における特定調停法に基づく特定調停手続による調停の申立て」「子会社等における災害に起因する損害又は業務遂行の過程で生じた損害」「子会社等の業績予想の修正等」)に該当する場合があります。詳細は、当該項目に係る取扱い等を参照してください。


    ③ 子会社等が、「特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律(以下「特定調停法」という。)」に基づいて債務免除等の要請を行っている場合は、当該開示に先立って「子会社等における特定調停法に基づく特定調停手続による調停の申立て」に関する開示が必要となる場合がありますので、当該項目に係る実務上の取扱い等についても参照してください。


    ④ ③に該当する場合を除き、債務免除等の要請を決定した段階では、直ちに開示を行うことは義務付けられていません。しかしながら、報道等によって不明瞭な情報が流布された場合には、東証は、事実照会を踏まえて、開示を求めることがあります。

    ⑤ 債権者に対する金融支援の要請を決定した旨を開示している場合に、その後、債権者との交渉が不調となるなどして、債権者からの同意が得られないこととなった場合には、「その他子会社等の運営、業務又は財産に関する重要な事実」として開示が必要となる場合があります。


    ⑥ 「債務の免除に準ずると当取引所が認めるもの」としては、具体的には、極めて長期間の返済期限の延長等が考えられますが、それ以外の場合における開示の要否の判断については、当取引所までご相談ください。


    ⑦ 当連結会計年度中に子会社等において債務免除等の金融支援が生じた場合であって、上場会社又は当該子会社等(国内の金融商品取引所に上場されている子会社等に限る。)の経営成績等に与える影響の程度を踏まえて、当連結会計年度等の予想値を新たに算出した場合には、「業績予想の修正等」の開示が必要となることも考えられます。

管理番号
6842

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