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発生事実 債権の取立不能又は取立遅延

開示義務

 上場会社は、「債務者又は保証債務に係る主たる債務者について不渡り等、破産手続開始の申立て等その他これらに準ずる事実が生じたことにより、当該債務者に対する売掛金、貸付金その他の債権又は当該保証債務を履行した場合における当該主たる債務者に対する求償権について債務の不履行のおそれ」が生じ、かつ、当該内容が以下に掲げる基準のいずれかに該当する場合(該当しないことが明らかでない場合を含む。)は、直ちにその内容を開示することが義務付けられています。

開示実務ステップ
  •  

    基準

    いつの(時点)

    比較対象

    いつの(時点)

    a

    連結純資産

    3%

    直前連結会計年度の末日

    債権の取立不能又は取立遅延のおそれのある額

    b

    連結経常利益(*)

    30%

    直前連結会計年度

    債権の取立不能又は取立遅延のおそれのある額

    c

    親会社株主に帰属する当期純利益(*)

    30%

    直前連結会計年度

    債権の取立不能又は取立遅延のおそれのある額

    d

    取引規制府令第50号第6号に定める事項に該当しない場合


    (*)ただし、直前連結会計年度の連結経常利益が直前連結会計年度の連結売上高の2%に満たない場合又は直前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が直前連結会計年度の連結売上高の1%に満たない場合は、利益が少額の場合の開示基準の特例があります。当該特例の詳細は、「【利益が少額の場合の開示基準の特例について】」を参照してください。


     ※ 連結財務諸表非作成会社については、「連結会計年度」を「事業年度」、「連結純資産」を「純資産」、「連結経常利益」を「経常利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」を「当期純利益」と読み替えてください。

     ※ IFRS任意適用会社については、「連結純資産」を「資本合計」、「親会社株主に帰属する当期純利益」を「親会社の所有者に帰属する当期利益」と読み替えてください。また、「連結経常利益」に係る基準は適用しません。

     ※ 取引規制府令の内容については、「適時開示項目に関連する条文一覧」を参照してください。

    【上場規程第402条第2号k、施行規則第402条第1項第5号】


    (注1)「債権の取立不能又は取立遅延のおそれ」は、特定の債務者(又は保証債務に係る主たる債務者)について、「手形等の不渡り又は手形交換所による取引停止処分」「破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は企業担保権の実行の申立て」等(これらに準ずる事実を含む。)が生じたことにより、当該債務者に対する売掛金又は貸付金その他の債権(保証債務を履行したと仮定した場合における主たる債務者に対する求償権)について、「債務不履行のおそれ」が生じたことをいいます。

    (注2)債務不履行のおそれのある債権又は求償権の額について当該債権等に係る担保権の設定、貸倒引当金の既計上、保険による補てん等は考慮されません。この事実の発生による影響の見込額と他の要因により生じる影響額とを合算すると、業績に大きな影響が出ない場合でも、この事実の発生による影響の見込額自体が基準に該当するときは、開示が必要となります。

  • 〔開示に関する注意事項〕

    ① 開示を行う際には、本項目の内容と併せて「適時開示に関する実務要領」も確認してください。

     

    ② 債権の取立不能から貸倒損失として計上することが決定された場合、「災害に起因する損害又は業務遂行の過程で生じた損害」としてさらに開示が必要となる場合があります。詳細は、当該項目に係る取扱い等を参照してください。

     

    ③ 当連結会計年度中に債権の取立不能又は取立遅延が生じた場合であって、経営成績等に与える影響の程度を踏まえて、当連結会計年度等の予想値を新たに算出した場合には、「業績予想の修正等」の開示が必要となることも考えられますので注意してください。また、当連結会計年度に係る決算において貸倒引当金の計上の必要性を認識した場合においても、「業績予想の修正等」の開示が必要となることも考えられます。

  • ※英文開示様式例は以下からダウンロードしてください。
    https://www.jpx.co.jp/equities/listed-co/disclosure-gate/form/index.html
管理番号
6749

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